今回の「豆について」シリーズの学習は、日本の小中学校でいうなら、
総合的な学習の時間の学習内容でした。
補習校では総合の時間はありませんが、小学部全学年で
二週間に一時間の割合で生活科を一緒に学んでいますから、
そこで私たちの食事に欠かせない豆類について勉強したわけです。
補習校では、「給食の時間」もありませんから、日本では給食のときに
勉強する三色の食品についても勉強してもらおうと欲張りました。
赤:体をつくる
黄:熱や力になる
緑:体の調子を整える
日本の学校に入学したことのある子供たちは、
「あっそれ給食室の前に貼ってあった。」
そう、このような丸の中の三色の食品を、バランスよく食べて
丈夫な体をつくりましょうという勉強です。
写真は、カンボジアの写真です。
昨年度まで幼稚部で教えてくださったN先生が
村のお母さんたちにそのことを教えているところです。
さて、豆類は、この三色、どこにも登場します。
みんなが育てているインゲンマメを青いうちに食べれば緑の食品、
豆が実ってから食べれば黄色の食品、
そして今回工場見学をした納豆=大豆は赤色の食品です。
10月2日の発表では、製造工程について
「慎重に傷みのないダイズを選ぶところ」
「温度の調節にはとても注意していて、それが大切だということ」
などについて絵に表し、感心したという発言が多かったですね。
でも何より、「おいしい納豆の食べ方がわかった」という発言に私は「なるほど」と思いました。
そういえば、昔は家族みんなの納豆を一つのどんぶりで誰かが真っ白になるまで
よーく混ぜてからお醤油をいれ、さらによく混ぜてから分けて食べたものでした。
みんなでじっとそれを待っている時間のゆとりというものがありました。
今はそんなゆっくりとした時間を望むのは無理な時代、
ここカンボジアでも納豆のたれは個々のパックにちゃんと入っています。
でも、納豆をよく混ぜる間だけでもゆっくりていねいに食品と向き合う、
「おまめが自分の子孫をふやすために蓄えた栄養分をちょっといただきます」
という気持ちを忘れないでいたい、そんなことに気づかせてくれた発表会でした。
(教師 I )
(教師 I )