2025年10月10日金曜日

ごあいさつ と 設立趣意書

【ごあいさつ】

アンコール補習授業校(英名:Angkor Japanese School)は、世界遺産アンコールワットのあるカンボジア・シェムリアップで、日系子女のために日本語で授業を毎週日曜日に行っています。 シェムリアップでは日本人学校がありませんので、日系子女を対象とした唯一の学校になります。

小学部、幼稚部、JSL部(Japanese as a Second Language: 必要に応じて開講)の構成で、小学部で は日本の文部科学省指定の教科書を使った国語や漢字、算数、音楽、図工等の教科を開講しています。 海外在住の子どもたちに日本の文化や習慣を学んでもらうことは、 とても大切です。 季節に合わせた日本の歌やイベントを通じて、日本ならではの体験を楽しんでおります。

本補習授業校では、シェムリアップ在住の日本人コミュニティの 温かい雰囲気の中で、仲良く楽しく学びながら、日本人、更には国際人 として大切なものを、子どもたちに身につけてもらいたいと願っています。



【アンコール補習授業校設立の趣意書】 (090104)

 海外に住む日系子女の保護者は、日本から離れた場での子育てや教育には戸惑いも多い。シェムリアップに住む子供たちに日本語や日本文化を身につけさせるために、2007年より数名の母親たちが定期的に集まり、子供たちを日本語に触れさせる活動を始めた。

 その後、2008年アンコール日本人会が設立されたことが一つの契機となり、シェムリアップにおいて子育てを行っている教育に関心のある日本人とその子女に広く呼びかけ、アンコール補習授業校の設立に至った。

 本補習授業校は、シェムリアップに在住する日系子女に対し、現地の教育課程だけでは十分に習得することが困難な、国語(日本語)及びその他の教科の教育と日系子女の健全な育成を推進することを目的とする。各家庭で日本語教育を行っていることを前提に、これを補助し日本語での学力の維持・向上を目指す。小学部(将来的には中学部)を基本とし、日本の文部科学省準拠の教科書を使用した日本語による授業を行う。小学部、幼稚部、JSL部(Japanese  as  Second Language:必要に応じて開設)という構成で、将来的には学齢相当の授業ができることを目標に、実力に合わせた学級作りを目指す。

 国語(日本語)を始めとする学習を通して、現地で実現可能な行事・学習活動等を柔軟に指導し、併せて日本の文化・社会習慣、規律等の教育も広く行うものとする。

 海外で育つ日系子女として、現地でしか得られない貴重な経験を生かし、言語、文化を通して、日本・カンボジア両国の友好と理解を深め、国際人としての視野を広げ人間性の向上を目指す。

 本補習授業校の組織運営、経費、納税に関しては、非営利を基本とし、教育本来の目的のみに従事する。本校児童・生徒は原則的に日本国籍、もしくは両親のいずれかが日本国籍である者とする。本校は、父母もしくは保護者の総意により設立され運営される補習授業校であり、家庭での日本語学習教育を必須とする。また、日本国政府、アンコール日本人会の協力のもと、理事を始め、主としてボランティアの活動を通じて学校運営を行う。学校の組織、運営に関する規約は別に定める。

2025年10月6日月曜日

2025年オープンデーのお知らせ

 7月末に引越しをしました。

引越しは夏休み中でしたが、カンボジアに残っている保護者の協力で、思ったよりあっという間に片付きました!皆様に感謝します。
新しい場所も校庭は広く、十分に走り回れます。
教室の一部屋一部屋は少々狭くなりましたが、教室以外に広いロビーにも机を並べる事ができ、なかなか快適です。
運営に携わる保護者の一人として、ほっと胸をなでおろしています。







さて、今年もオープンデーの時期がやってきました。10月19日です。
毎回、幼稚部相当の年齢の子が多数参加してくれるのですが、なんせ教室が狭くなってしまい…念のために「見学だけ」と案内させていただきます。
でも当日、スペースが何とかなりそうでしたら、体験参加も可能かもしれません。
ご都合がつく方、連絡をお待ちしております!


保護者K

2025年7月24日木曜日

クロマーマガジンと、補習校新聞

カンボジア在住者でしたら誰もが一度は手にしたことがある、フリーペーパーのクロマーマガジン。シェムリアップ版は、アンコール遺跡から町の情報まであり、在住者にも旅行者にも人気です。
そちらに、今年の4月号から補習校の記事を載せていただく事になりました。発行は偶数月になります。


クロマーマガジン Life & Travel シェムリアップ7号 / 2025 Apr


二回目は、明るく柔らかい感じにとデザイン変更をお願いしました。
クロマーマガジン Life & Travel シェムリアップ8号 / 2025 Jun


Web版もあります。https://krorma.com/download/


それともう一つ、お見せしたいものが!
四年生の国語授業で、新聞を作りました。その名も「補習校新聞」です。実際は3ページあり、各先生へのインタビューを文章にまとめたものもあります。
以下は1ページ目。小学生に補習校の授業に関してのアンケートをとったものの集計とコメントです。

全3ページが完成するまでには…内容を考え、アンケート用紙を作り、朝の会で小学生に回答の協力をお願いしたり。先生に手分けしてインタビューをし、そのメモから記事の文章も宿題で長文を書いてきたり。なかなか想像以上に時間がかかりましたが、出来上がりました!

保護者K

2025年5月30日金曜日

みんなで楽しく3コマ目

4月から新年度が始まり、あっという間に5月の終わりに。
嬉しいことに、続々と見学者が来られて、補習校の人数も徐々に増えてきました。

今回は、小学生の3コマ目の授業を紹介したいと思います。
1、2コマ目は学年というか学力に応じて、国語と漢字を学習しておりますが、3コマ目は小学生全員合同でやっております。

まず、5月の理科の実験。
「風船の伸縮の実験」とホワイトボードに書いてありました。
「実験に取り組む前に結果を予想し、その後実際に実験を行い、最後に実験結果をまとめる」という内容だそうです。
水を入れた風船に、セロテープを張り竹串で刺して割っているのは、皆キャーキャーと楽しそうでしたが、経験から学べる事がたくさん有るのでしょうね。
もう一回!もう一回!と何度も試していました。







もう一つは、図工の時間。
「押し花でしおりを作る」です。
先生が予め、押し花をたくさん作って用意してくださったようです。それを選んだ色の紙に配置し、ボンドでつけてから透明なテープを張り、草花の様々なアート作品ができました。
身の回りの物を使った工作は、良いですね。後日、自分で何回でも再挑戦できますし。




講師の方々は、材料を準備されたり、事前に試されたりもしていると思いますが、毎回の授業をありがとうございます。

保護者K


2025年1月13日月曜日

新年の書初め

ここ数日、カンボジアは凄い寒さになってきました。
今朝の温度計は、17℃に!
この冷え冷えとした空気が貴重でもったいなくて、出来るだけ家の中は日光を遮断しています。

空気も乾燥してきていて、昨日の補習校では欠席者が多かったです。
さて、その昨日ですが、補習校で書初めをやりました。
日本から来られた書道家の先生が、指導をしてくださいました。

教室が汚れないようにブルーシートを敷き、その上に直接、書道の道具を並べました。
先ずは、幼稚部のクラス。文鎮の使い方から教えてくれます。
最初は、見慣れない道具に驚いてしまい遠くから様子を窺う子もいました。子供の反応って微笑ましいですね。

平仮名を全部は覚えていない子もいると思いますが、大丈夫!先生が平仮名二文字の習字のお手本をいくつか書いて見せてくれます。
全員が、半紙に向かい思い思いに筆をとることが出来ました。


小学生のクラスでは、半紙ではなく長い紙を用意してくださいました。
それぞれの言葉のお手本を見ながら、何回も何回も真剣に筆を走らせました。
授業の後は、墨汁で汚れてしまったブルーシートの拭き掃除も。


今回、こちらの先生と補習校を繋げて下さった、元運営委員の方。
非常勤という形で毎月指導してくださり、書初めも体験させてくださった、笑顔の素敵な書道家の先生。
いろいろと協力してくださった講師の方々。
皆様、本当にありがとうございます!

2025年もよろしくお願い致します。

保護者k

2024年10月28日月曜日

2024年のオープンデー

日本で衆議院選挙があった10月27日に、アンコール補習授業校ではオープンデーを開催いたしました。
最近は大雨が多いのですが、この日も朝から雨でした。が、雨が止むと次々と見学者が訪れてくれました。大勢の方たちに声掛けをしてくれた、運営委員の皆さんに感謝です。
私にとっては初対面の方も多く、シェムリアップに移住された家族がこんなにもいるのだなと、驚きました。

体験参加者が多かったのが、幼稚部です。
雨のせいもあり来られる時間が一定ではなかったので、工作の進み具合もそれぞれ。全員が教室に入っているのは撮影できなかったのですが、いまだかつてない人数でした。笑
もうすぐハロウィーンなので、オレンジ色のカボチャの被り物に、毛糸のポンポンがついたのを作っていました。子供って本当に、被り物とか仮装が似合いますね。皆さん、とてもかわいらしかったです!


最後は、庭を走り回ったりブランコで遊んだりしていました。

普段は、幼稚部もひらがなの読み書き、ことばのパズル、歌、踊り等もやっていますが、この日はのんびりペースです。

小学生のクラスは、1コマ目は国語、2コマ目は漢字。この日の3コマ目は音楽の授業でした。体験参加の子も加わり、賑やかな歌声が聞こえました。


この日のために準備して下さった講師の方々、来訪者の対応をして下さった保護者の方々、本当ありがとうございました。

また何名か、補習校の仲間が増えそうで、楽しみです!


保護者k

2024年10月7日月曜日

幼稚部の再開と、オープンデーのご案内

カンボジアの雨季も後半になり、雨が降るのはあと一か月くらいでしょうか。

アンコール補習授業校では9月から幼稚部が再開しております。
一か月が経ちましたが、小さい子が環境に慣れるのは本当に早いなと思います。
授業開始前に朝の会があるのですが、出欠に「はい!」と元気にお返事が出来るようになったり。
ラジオ体操も見よう見まねでやってみたり。
でも時々、お母さんに甘えてしまったり。
それでも授業が始まれば、保護者不在。先生と一緒にいろいろな課題に取り組んでいます。


さて、今年も補習校ではオープンデーがあります。
幼稚部と小学生クラスの見学、体験授業ができます。途中参加も問題ありません。
お気軽にご連絡下さい!

日時:10月27日(日曜日)、08:45~11:30
場所:Jack n Jill International Academy

保護者K 

2024年8月9日金曜日

社会科見学 ー日常と違う世界を考えるー

今年の社会科見学は、今まで身近になかった世界を…いえ、気付いてはいたけれどあまり気に留めてこなかった世界を見学させていただきました。
THE SENSES (https://thesenses.asia/)というブラインドマッサージ店(施術者が視覚障害者)が主催するスタディツアーです。

最初に、お店の中で施術者の方々に質問をしました。
「目が見えなくて、どんな事が困りますか?」「どうやってお店に通っていますか?」素朴すぎる質問に、通訳さんを介して答えてくれます。
皆さん、ご結婚もされ子供の面倒もみながら、綺麗にお化粧をして仕事に通っています。本当に感心させられます。

その後は、その皆さんの母校である視覚・聴覚障害者の学校へ移動し、見学をしました。

最初に、伝統楽器の演奏とそれに合わせた伝統舞踏を披露してくれました。
よくツーリスト用のダンスディナーショーで見られる有名な踊りです。私もあちこちで見たことがあります。
しかし、演奏は見えない子達が、踊りは聞こえない子達が踊っているのです。
元気な演奏と可愛らしい歌声。先生の合図で動く踊り子達も、本当に美しく表情豊かで、思わず感動の涙が出てしまいました。

コンピュータールームでは立派な機種がずらりと並び、障害者がどうやって学ぶか先生が説明してくれました。スクリーンリーダーという音声で、カーソルの位置やモニターの状況を把握して作業するそうです。みな、興味深くモニターをのぞき込みます。


そして、盲目を体験する部屋というのにも入りました。
ほぼ真っ暗な部屋。危ないので皆で肩に掴まり繋がって歩きます。
「痛い、石を踏んだ!」「待って、階段はどこ?」と、ゆっくりゆっくりの歩みに。
暗闇の中で、何か軽いものと、重いものを渡されました。何でしょう?
光の中に出て、それらの形が初めて分かりました。
質問の中で「さっきの部屋を、明かりをつけて見たい」とリクエストがありました。
視覚障害の案内の男性の答えが非常に深いもので、以下のような感じでした。
「真っ暗な部屋は何だかよく分からず、不安な体験だったと思う。なので実際の部屋を見ずに分からないままにして、この不安な感覚をずっと忘れないで欲しい。私達はいつもこのような中にいます」

最後に、点字の教室に入れてもらい、実際に針のようなもので点字を打つ体験もしました。
(教室の生徒さん達、見学者が来て少々ジャマをしてしまいましたね。ごめんなさい)
小さな小さな点字。それを指で読めるようになるとは…。努力により、人間の可能性はどこまでも伸びるのですね。

ハンディにも負けずに人生を進んでゆく大勢の方達に出会えた日でした。

感受性の強い小学生の間に、今日の体験が出来たことは本当に貴重でした。

短時間で濃い内容のツアーで、機会をくださったTHE SENSESの皆様に感謝いたします。
準備・手配してくださった講師の方、ありがとうございました。

保護者K

2024年8月4日日曜日

一学期の、あれこれ

久しぶりのブログ更新になってしまいました。

今年度は漢字を丁寧に、それぞれの子のペースに合わせて学習をしています。
6月には、1年生の男の子が補習校の仲間に加わりました。1年生にとっては初めての漢字学習ですが、とても意欲的に楽しく学んでいるようです。

3時間目には、音楽、図工、理科などを週替わりで全学年合同でやっています。

日本の学校で習うような歌は、海外に住むとなかなか子供に覚えてもらう機会がありませんでした。なので、補習校で音楽の授業をやってくれるのは、親にとってもとても嬉しいですし、子供達の歌声もとても楽しそうです!

7月7日の3時間目は図工でしたので、七夕飾りの工作と短冊を作っていました。うちの息子は、帰宅後にも庭に生えている竹に、七夕飾りをつるしていました。

理科の授業では、砂糖、塩、牛乳、氷などを使って、ビニール袋の中でアイスクリームを作っていました。実験ばかりの理科も、とても楽しい時間のようです。

今は既に一学期が終わり夏休み中ですが、休み期間中の平日に社会科見学の予定があります。これはまた、後日ブログに書きたいと思います。

そして9月1日から二学期が始まりますが、この日からの幼稚部再開の準備をしています。いろいろとバタバタしそうですが、準備してくださっている講師の方々と一緒に、私も頑張りたいと思います。

補習校の仲間が増えることに、わくわくしています!

保護者K


2024年5月13日月曜日

領事事務所の所長がご来訪

今日はまとまった雨が降り、午後になっても30度を下回る涼しさが本当に気持ち良いです。

今年のカンボジアは猛暑でした。シェムリアップの我が家では連日38~40度で、それが3月末から5月初旬まで続き、雨もほぼ無く…そのお陰で、今日の涼しさが身に沁みます。

さて先日、シェムリアップ領事事務所の米澤所長と、平井領事が補習校を訪問されました。
領事事務所には、日本の教科書の受け取りや、援助指定校としての手続き等で、大変お世話になっています。
朝の会で、米澤所長がお話しをして下さいました。
世界中の個性的な国々に赴任されてきた体験談は、カンボジアと日本にしか住んだことのない子供達には興味深いお話しでした。
「大人になった時に、アンコール遺跡のすぐ近くに住んでいたことが、凄い事だと分かる」とも、おっしゃっていました。確かに!世界中の人が憧れるアンコールワットが、生まれ育った故郷になるのですからね。

そんな当校ですが、今年度からは漢字の「部首」からしっかり覚えられるよう、漢字カードを導入してみました。
あやふやな漢字をそのままにせず、低学年の漢字に遡って学習していきます。
なんとなく読める・書ける、だけでなく、しっかり理解して読み・漢字を使って書く、という事を目指します。
数か月後に入学予定の2名を含め、全員が小学生の今年は、漢字強化の年になりそうです。
補習校の図書には、絵本から、漢字の入った物語までたくさんあるので、皆が読書好きになれたら嬉しいです。

保護者k